●牧師
の書斎より その13『自己実現欲に代わるもの』 |
|
20世紀に活躍したユダヤ系アメリカ人の心理学者アブラハム・マズローは 人間の欲求を五段階に分けその最上位の欲は「自己実現」であると説きました。 (晩年には,その上がある,それは自己超越欲だ。と彼は言っています。) この考えがどれだけ真理に迫るものなのか,私のような者にわかるはずがありません。しかし,長い牧会経験から,この理論に心からうなずける事が一つだけあります。それは,最上位かどうかは別として,自己実現欲は人を動かす強力な源であるということです。
しかし,ここで,はっきりしておかなければならないことがあります。それは,私たちキリスト者の信仰はこの自己実現欲が生んだものものでは決してない,ということです。御言葉にははっきりとこう語られています。
さて,私たちの教会は今,会堂建設に臨もうとしていますが,言うまでもなく,この会堂建設のためには大きなエネルギーを必要とします。このようなとき,私たちは大きなエネルギーを生み出す自己実現欲に頼ろうとしやすいのではないでしょうか。しかし,先月学びましたように,この手を使うことは非常に危険です。といいますのは,会堂建設事業こそ,神実現の事業にほかならないからです。このことを是非ともご理解いいただくように皆さんに再びお願いする次第です。 私たち日本は,原子力に頼り,神さまに与えられたこの大地を汚してしまいました。いまこそ,クリーンなエネルギーを見つけなければなりません。と,同時期,目黒カベナント教会では自己実現欲などよりも,もっとクリーンなエネルギーを生み出すものを一人一人が身につけなければなりません。それは何でしょうか・・。→ マタイ21:1−4に記されています。 そうです。それは「主に用いられる喜び」です。 | |
牧師:北澤正明 |